title-Produce lab 89(プロデュースラボ89)とは

Produce lab 89(プロデュースラボ89)とは

演劇、という字からして、ちょっと敷居が高い気がします。小説は自ら「小」と名乗ることで「ハンディサイズでいつも一緒」感が漂うし、音楽は言わずもがな楽しそう。アートに至っては風のような軽さとスピード感が感じられます。
ですが演劇、おもしろいんです。字面から受けるイメージとはまったく違って、限りなく自由です。その可能性と奔放さを、さまざまな形で実験できる場所をつくりたいと思いました。
だからご覧いただくのは、完成された舞台作品とはやや違うものです。つくり手のひらめきや遊び心、冒険心が、鮮度の高い状態でそこにあります。
フットワーク軽く、演劇と遊ぶ、演劇を試す、演劇を広げる。その結果、何かの拍子に、つくり手とお客さま双方のどこか深いところに触れることができたらい いな、と思っているし、できると信じてもいるのです。そのために、選りすぐりの演劇界の才能に集まってもらいます。ベースとなる会場「新世界」はライブハ ウスなので、観劇中に席を立ってお酒をオーダーするのもOK。観る前も観たあとも、お酒やお食事でゆったり過ごしてください。

 

『官能教育』について

どうも最近の演劇にはエロスが足りない。ならば達人にご教授願おうと、当ラボが認定する演劇界のマスター・オブ・エ ロスに「あなたが最もエロいと思う文学作品を、最もエロいと思う形でリーディング公演にしてください」とオーダー。89の名物として、シリーズ化していき ます。

 

責任者より

場所から始まった話です。昨年秋、人を介して「六本木に新しくできるライブハウスで、演劇の企画を考えている」という話を受け、見学に行ったのが発端でした。
あの自由劇場のアトリエだった空間は、とても小さいのにオケピがあり、まだ工事中でしたが、見学していたらアイデアがいくつか浮かんできました。そのアイ デアを話したら、おもしろがってくれる人達がいました。そしてProduce lab 89という名前を付けて、アイデアを行動に移すことにしたのです。
劇場とは違う場所から、演劇のおもしろさを伝えていきたいと考えています。

Produce lab 89責任者 徳永京子