第1シーズン「大人のための残酷童話」
第1シーズン「大人のための残酷童話」
2012年10月25日(木)
2012年11月22日(木)
2012年12月20日(木)
各日 19:30〜&22:00〜
@ 新世界(西麻布)
原作:倉橋由美子
出演
村岡希美 池谷のぶえ
淑女ふたりが、
「村岡希美」と「池谷のぶえ」について
映画もドラマも大量に制作されているアメリカでさえ言われていることですが、ある程度の年齢に達すると、女優の役の幅は極端に狭まりま す。それはつまり、 こう言い換えることもできます。「母親」「年季の入った妻」「近所のおばさん」「上司」「お局さま」以外の女性像を獲得できる女優は、きわめて限られてい る、と。
村岡希美と池谷のぶえは、そうしたステレオタイプの隙間をさりげなく、伸びやかに、泳ぎ続けているふたりです。「隙間」と書きましたが、それはつまり「誰 も泳いだことのない場所」であって、温度や深さ、水流の癖などを、自分自身で初めて確かめながら、彼女達は進んできたのです。今や代替不可能の存在とな り、多くの劇作家や演出家に「この人なら」と、簡単ではない役を用意されるふたりですが、ここまでには、相当の勇気と技術としなやかさで、孤独な作業を続 けてきたことでしょう。ナイロン100℃劇団員の村岡、劇団猫ニャー出身の池谷と、それぞれがコメディを演技のベースに敷いていますが、言うなれば彼女達 は“笑いを知っている戦士”です。
そんなふたりが意気投合するのは当然で、来年始動するユニット「酒とつまみ」を結成したのは納得のいく流れですが、Produce lab 89では、別の形で高いポテンシャルを証明してもらおうと考えています。演出家を置かず、ミュージシャンがライブで奏でる音とふたりの朗読で、約1時間の 公演を成立させてもらうのです。題材は倉橋由美子の短編。大人のための読み聞かせのように、耳から入った言葉が脳内に橋をかけ、聴く人を夢の岸まで運びま す。ただし、その夢はとびきり妖しいものになるはずです。
倉橋由美子について
編集者の松岡正剛は倉橋について「今日のあまたの現代小説、なかでも村上春樹や吉本ばななや江國香織に代表され、それがくりかえし踏襲され、換骨奪胎され、稀釈もされている小説群の最初の母型は、倉橋由美子の『聖少女』にあったのではないかと、ぼくはひそかに思っている。」と語っています。とすれば、私達はどれだけ知らないうちに“倉橋ワールド”の影響を受けてきたのでしょうか?
インテリジェンスだけでは過剰になりがちですが、そこにセンスが加わると文章はシンプルになります。さらに一流の美意識が流れていれば、毒とユーモアが醸し出されます。倉橋小説の真髄は“ほんのひとこと”にそれらが幾重にも織り込まれていること。
『夜の入り口』では、イメージ豊かなその世界に、村岡希美と池谷のぶえのリーディングと生演奏で立体的な命を吹き込みます。シリーズ第1弾となる「大人のための残酷童話」は倉橋のロングセラーで、古今東西の著名な童話、小説、おとぎ話をベースに、大胆な残酷さ、あっけらかんとしたエロティシズム、鋭い批評眼を加えて独自の作品に仕上げています。
第1シーズン「大人のための残酷童話」
2012年10月25日(木)
2012年11月22日(木)
2012年12月20日(木)
各日 19:30〜&22:00〜
*入れ替え制
*開場は30分前です。
会場:新世界(西麻布)
料金:2,500円(全席自由)+ドリンク代
客席数が限られています。完売の場合はキャンセル待ちでのご入場となります。
当日は受付順にご入場いただきます。お立ち見の可能性もございますのであらかじめご了承ください。
問い合わせ:Produce lab 89 ☎ 090-8308-4433
協力:シバイエンジン